
こんにちは!
今日は「認知の歪み」という心理学の考え方を、わかりやすく紹介します。
なんだかモヤモヤする、気持ちが重い、つい悪いほうに考えてしまう。
こういう心の疲れって、出来事そのものより「受け取り方」が原因だったりします。
その“受け取り方のクセ”を心理学では「認知の歪み」と呼びます。
認知の歪みとは
認知の歪みは、簡単に言うと
現実を少し偏ったフィルターで見てしまう心のクセです。
たとえば同じ出来事でも、
- 「失敗した=自分はダメだ」
- 「嫌われたかもしれない」
- 「どうせうまくいかない」
こんなふうに解釈してしまうと、気持ちはどんどん重くなりますよね。
でも実際は、出来事そのものは中立だったりします。
問題は「解釈のクセ」です。
この考え方は、認知療法を作った精神科医「アーロン・ベック」によって体系化されました。
よくある認知の歪みのパターン
代表的なものをいくつか紹介します。
① 全か無か思考
白か黒かで判断してしまう。
例:
「少し失敗した → 完全にダメだ」
② 過度の一般化
1回の出来事を人生全体に広げる。
例:
「今回うまくいかなかった → 自分は何をやってもダメ」
③ 心の読みすぎ
相手の気持ちを悪く決めつける。
例:
「返信が遅い → 嫌われてる」
④ べき思考
自分や他人に厳しいルールを課す。
例:
「ちゃんとやるべきだった」
「失敗してはいけない」
⑤ マイナス化思考
良いことを無視して悪い面だけ見る。
例:
「褒められたけど、お世辞だろう」
たとえ話
同じ職場の二人。
Aさん:
上司に「ここ直しておいて」と言われた。
→「自分は仕事ができない人間だ…」
Bさん:
同じことを言われた。
→「改善ポイントを教えてもらえた」
出来事は同じ。
でも解釈が違うと、心の負担がまったく変わります。
認知の歪みは、Aさん側の受け取り方なんですね。
なぜ歪みが起きるのか
理由はシンプルで、
- 過去の経験
- 思い込み
- 自己評価のクセ
こういう積み重ねで「思考の型」ができるからです。
長く生きているほど、この型は固定されやすい。
でも安心してください。
気づくだけで緩みます。
歪みに気づくコツ
一番効果がある質問があります。
👉「それって事実?それとも解釈?」
これだけ。
- 事実:上司に修正を言われた
- 解釈:自分は無能だ
ここを分けられると、かなりラクになります。
心理学での位置づけ
認知の歪みは、認知行動療法(CBT)の中心概念です。
うつや不安の改善にも使われていて、世界中で実証されている方法です。
この理論を一般向けに広めたのが精神科医「デビッド・D・バーンズ」です。
📚おすすめ書籍
『マンガでわかる 認知行動療法』(著:大野裕)
認知の歪み・自動思考・感情と行動の関係をストーリー形式でやさしく解説してくれる入門書。
日常の悩み場面が題材なので「自分ごと」として理解しやすく、心理学の知識がなくてもスッと入ってくる一冊。
ブログで扱っている認知の歪みの内容とも直結していて、読み終えると「考え方のクセに気づく→整える」という流れが自然に身につく。
まとめ
認知の歪みは、誰にでもある「考え方のクセ」です。
出来事よりも、解釈が感情を作ります。
だから大事なのは
思考を変えることではなく、気づくこと。
それだけで心は軽くなります。
最後に少しだけ。
認知の歪みは「思考の習慣」です。
つまり、逆もできます。
- 事実と解釈を分ける
- 別の見方を探す
- 断定をやめる
こういう小さな思考習慣を積み重ねると、受け取り方は確実に柔らかくなります。
心の疲れは、思考のクセから。
そして回復も、思考のクセから始まります。