
「量子」って聞いたことはあるけど、正直、よくわからない。
そんな人は多いと思います。
量子は、とてもとても小さな世界の話です。
原子や電子、光のような、目では見えないレベルの世界で起こることをあつかいます。
不思議なのは、
そんな見えない世界の考え方が、スマホやゲーム機、病院の機械など、私たちの身近なところで使われていることです。
では、量子という考えは、どうやって生まれたのでしょうか。
今回は、量子の歴史をたどりながら、できるだけやさしく説明します。
① 光って何だ?科学者たちのなやみ(1900年ごろ)
昔の人たちは、
「光は水の波のように広がるもの」
だと考えていました。
ところが、実験をしてみると、それだけではうまく説明できないことが起こります。
そこで、プランクという科学者が考えました。
光のエネルギーは、ずっとなめらかに変わるのではなく、小さなかたまりごとにやりとりされているのではないか?
この「小さなかたまり」が、あとで量子と呼ばれるようになります。
当時は「そんな変な話があるのか?」と思われましたが、この考え方を使うと、実験の結果がきれいに説明できました。
② 光はつぶ?それとも波?(1900〜1920年代)
次に、アインシュタインという人が、光がつぶのようにふるまうことを見つけます。
光を金属に当てると、電子が飛び出す、という現象です。
この説明が評価され、ノーベル賞を受けました。
ここで大事なのは、
光は、波のようにも、つぶのようにも見える
ということです。
さらに、ボーアという科学者は、原子の中の電子について考えました。
電子は、どこにでも行けるわけではなく、
決まった状態のときだけ存在できる
と考えました。
その後、たくさんの科学者が研究を重ね、
量子の世界では、
- 波みたいに広がることもある
- つぶみたいに現れることもある
という、ふつうの感覚とはちがうルールがあることがわかってきました。
③ 量子は今も活躍している(現在〜未来)
量子の考え方は、もう私たちの生活の中で使われています。
スマホの中の部品、レーザー、病院のMRIなどは、量子の理論がなければ作れません。
最近は「量子コンピューター」という、新しいタイプのコンピューターも研究されています。
とてもむずかしい問題を、今のコンピューターより早く解けるかもしれないと、期待されています。
まだ研究中ですが、未来の技術として注目されています。
📚おすすめ書籍
『世界一わかりやすい量子力学』
(著:アントン・ツァイリンガー/田沢恭子訳/大栗博司監修)
光って粒?波?という根本の不思議から、量子テレポーテーションといった現代の話まで、物語のようにやさしく解説された1冊。
ノーベル物理学賞受賞者の視点を交えつつ、量子の考え方が私たちの身の回りの技術とどう結びついているかが腑に落ちる。
基本的なイメージ重視の構成で、専門的すぎず読み進めやすい。
まとめ
量子は、
「光って、波だけじゃないのかも?」
という疑問から始まりました。
そこから、たくさんの人が考え、実験して、少しずつわかってきた世界です。
今では、見えない量子のしくみが、私たちの生活をささえています。
次に光を見たとき、
「目には見えないけど、ふしぎな世界が動いているんだな」
と思ってみてください。