知る者は言わず、言う者は知らず|本当にわかっている人ほど、むやみに語らない

こんにちは!

今回紹介することばは、老子の有名な言葉です。

「知る者は言わず、言う者は知らず」

なんだか、少し不思議な言葉ですよね。

「知っている人は話さない?」

「たくさん話す人は、知らないってこと?」

そう思うかもしれません。

でも、この言葉は、

本当に物事を理解している人ほど、むやみに自分の知識を語らない

と読むことができます。

今回は、たとえ話を交えながら、この言葉の意味を紹介します。


ことばの意味

「知る者は言わず、言う者は知らず」は、

本当に物事を理解している人ほど、むやみに語らない

という意味で読むことができます。

一方で、よくわかっていない人ほど、

「自分は知っている」

と、たくさん話したくなることがあります。

もちろん、これは、

「何も話してはいけない」

という意味ではありません。

大切なのは、知識を持っていることを自慢するのではなく、その知識をどう使うかです。

たとえば、仕事でもそうですよね。

経験豊富な人ほど、相手の話をよく聞いてから話します。

一方で、まだ経験が少ない人ほど、

「それなら知ってます」

「こうすればいいんですよ」

と、先に口を出してしまうことがあります。

老子は、そんな人間の姿をとらえて、

「本当にわかっている人ほど、自分を大きく見せようとはしないものだ」

と教えているのかもしれません。


たとえ話

ある会社に、二人の社員がいました。

一人は、長年その仕事をしている田中さん。

もう一人は、最近入ったばかりの佐藤さんです。

ある日、仕事でトラブルが起きました。

佐藤さんは、すぐに言いました。

「原因はこれですよ!」

「こうすれば直ります!」

「僕ならすぐできます!」

周りの人も、

「ずいぶん自信があるな」

と思いました。

一方、田中さんは何も言いません。

まず、資料を確認しました。

そして、関係する人に話を聞きました。

しばらくしてから、

「ここを確認してみましょう」

と、静かに提案しました。

調べてみると、田中さんの考えが正しいことがわかりました。

佐藤さんは、まだ十分に調べていない段階で答えを出していたのです。

この二人の違いは、知識の量だけではありません。

わかっている人ほど、わからない部分があることも知っている。

だから、簡単には断言しません。

この話のように、

「知る者は言わず、言う者は知らず」

とは、ただ「無口な人がえらい」という話ではありません。

本当に理解している人は、自分の知識を見せることよりも、物事の本質を見ることを大切にする。

そんな生き方を教えてくれる言葉なんです。


ことばの起源

この言葉は、中国の思想家・老子の書いた『道徳経』に出てきます。

『道徳経』の第五十六章の冒頭に、

「知者不言、言者不知」

と書かれています。

これを書き下すと、

「知る者は言わず、言う者は知らず」

となります。

このあとには、

「その鋭さを和らげる」

「もつれを解く」

「光を和らげる」

「世の中と同じようになる」

といった内容が続きます。

この言葉を今の生活に置き換えると、

自分の知識や能力を前面に出して、周りを圧倒する必要はない

と考えることができます。

自分を大きく見せようとせず、余計な争いを避ける。

そして、自然体で生きる。

そんな姿が、老子の考える「知恵のある人」なのかもしれません。

『道徳経』は、古くから日本でも読み継がれてきました。

今でも「大器晩成」など、日常で使われる言葉に、老子の言葉が残っています。


おすすめ書籍

『頭のいい人が話す前に考えていること』(著:安達裕哉)

「知る者は言わず、言う者は知らず」という言葉を、今の生活にどう生かすか考えたい人におすすめの一冊です。

本書では、すぐに答えを出したり、相手を言い負かしたりするのではなく、まず相手の話を聞き、考えてから話すことの大切さを紹介しています。

知識をひけらかすのではなく、本当に必要なことを考えて伝える。

そんな姿勢を身につけるきっかけを与えてくれる一冊です。

仕事や人間関係にも役立つ、読みやすい一冊ですよ。


まとめ

今回は、

「知る者は言わず、言う者は知らず」

という老子の言葉を紹介しました。

意味を簡単に言えば、

本当にわかっている人ほど、自分の知識をむやみにひけらかさない。

ということです。

私たちは、つい、

「自分は知っている」

「自分のほうが正しい」

と伝えたくなることがあります。

でも、そこで少し立ち止まってみる。

「本当にそうなのかな?」

「まだ知らないことがあるんじゃないかな?」

そう考えるだけでも、見える景色は変わってくるかもしれません。

たくさん話すことより、

必要なときに、必要なことを話す。

そして、言葉だけではなく行動で示す。

そんな姿勢を大切にしたいですね。

それでは、また次回👋