
こんにちは!
今回は、古代中国の思想家・孟子の言葉、
「民を楽しませる者は、民もまたその楽しみを楽しむ。」
をご紹介します。
自分だけが楽しむのではなく、周りの人も一緒に楽しめるようにする。
そんな考え方を教えてくれる言葉です。
職場や家庭、友人との付き合いでも、誰かと喜びを分かち合う場面はありますよね。
では、周りの人と喜びを分かち合うことには、どんな意味があるのでしょうか。
今回は、身近なたとえ話を交えながら、この言葉の意味を考えていきましょう。
ことばの意味
この言葉は、自分だけで楽しむのではなく、周りの人の喜びも大切にすれば、自分の喜びも周りの人と分かち合えるという意味です。
孟子がこの言葉を伝えた相手は、古代中国の王様でした。
王様が自分の楽しみばかりを優先して、民の暮らしを顧みなければ、民は王様の楽しみを喜べません。
一方で、民の暮らしを大切にし、民が喜べることを自分の喜びとして考える王様なら、民も王様の喜びを一緒に楽しめるようになります。
つまり、大切なのは、自分が楽しむことを我慢するのではなく、周りの人も楽しめるように考えることなんですね。
これは、私たちの日常にも当てはまります。
たとえば、自分の好きな話ばかりするのではなく、相手の好きなことにも耳を傾けてみる。
自分だけが得をするのではなく、みんなが気持ちよく過ごせる方法を考えてみる。
そんな小さな気遣いが、相手との関係を少しずつ変えていくのではないでしょうか。
たとえ話|喜びを分かち合う上司
ある会社に、AさんとBさんという二人の上司がいました。
二人とも、仕事を頑張ったあとは、部下たちと楽しい時間を過ごしたいと思っていました。
ところが、そのやり方には違いがありました。
Aさんは、自分が好きな店を選び、自分が話したいことを中心に話します。
部下たちが疲れていても、「せっかく集まったんだから、楽しまないと」と、自分のペースで会を進めていました。
Aさんは楽しい時間を過ごせましたが、部下たちは気を使い、心から楽しめません。
一方、Bさんは、みんなが楽しめる時間にしたいと考えました。
仕事が忙しかった人には「今日はお疲れさま」と声をかけ、参加する人の好みも聞いて店を選びました。
会話でも、自分ばかり話すのではなく、部下の話に耳を傾けます。
すると、部下たちも自然と笑顔になり、仕事の悩みやうれしかった出来事を話すようになりました。
Bさん自身も、みんなの笑顔を見て、以前より楽しい時間を過ごせるようになったのです。
二人とも、自分が楽しみたいという気持ちは同じでした。
しかし、周りの人の楽しみも大切にしたBさんには、みんなで喜びを分かち合える時間が生まれました。
この話のように、自分だけでなく周りの人も楽しめるように考えることで、喜びはもっと大きなものになります。
もちろん、いつも周りに合わせる必要はありません。
自分の気持ちも大切にしながら、相手の気持ちにも目を向ける。そのバランスが大切なんですね。
ことばの起源
この言葉は、古代中国の思想家・孟子の教えをまとめた書物『孟子』に登場します。
孟子は、紀元前4世紀ごろに活躍した人物で、人を思いやる心や、国を治める者のあり方について説きました。
今回の言葉は、『孟子』の「梁恵王 下」に記されています。
原文は、
「樂民之樂者,民亦樂其樂。」
と書かれています。
書き下すと、「民の楽しみを楽しむ者は、民もまたその楽しみを楽しむ」となります。
ここでいう「民」とは、王に仕える人々や、国で暮らす人々のことです。
孟子は、王が自分の楽しみだけを追い求めるのではなく、民の喜びや苦しみにも目を向けることが大切だと考えていました。
また、この言葉の前後では、民の楽しみだけでなく、民の憂いも自分のこととして受け止める姿勢が説かれています。
つまり、うれしいときだけ一緒に喜ぶのではなく、苦しいときにも相手の立場に立つことが重要なのです。
この考え方は、時代や国が変わっても、私たちの人間関係に通じるものがあります。
家族や友人、職場の仲間と過ごすときにも、相手の喜びや悩みに目を向けることで、信頼関係を育てていけるのではないでしょうか。
おすすめ書籍
『一緒にいると楽しい人、疲れる人』(著:有川真由美)
人と一緒に喜びを分かち合い、気持ちのよい関係を築くためのヒントが学べる一冊です。
話し方やふるまい、相手への接し方など、日常生活ですぐに意識できるコツが紹介されています。
家族や友人、職場の人との付き合いを振り返りながら、相手も自分も楽しく過ごすためのヒントが得られます。
難しい理論ではなく、相手の気持ちを大切にしながら、自分も心地よく過ごす方法を学べる一冊です。
まとめ|喜びを分かち合う大切さ
今回は、孟子の言葉、
「民を楽しませる者は、民もまたその楽しみを楽しむ。」
をご紹介しました。
この言葉が教えてくれるのは、自分だけが楽しむのではなく、周りの人の喜びも大切にすることです。
自分のことばかり考えていると、相手との間に気持ちのすれ違いが生まれることがあります。
反対に、相手の喜びを自分のことのように喜べたら、うれしい気持ちはもっと大きくなりますよね。
もちろん、いつも自分を後回しにする必要はありません。
自分も楽しみながら、周りの人も笑顔になれる方法を探してみる。
そんな小さな心がけが、家族や友人、職場の仲間との関係をより豊かなものにしてくれるはずです。
まずは身近な人の話を聞いたり、相手のうれしい出来事を一緒に喜んだりすることから始めてみませんか。
それでは、また次回👋