お正月によく見る七福神は、いったい何者でしょうか。
ただの縁起キャラだと思っていませんか。
実は七福神は、商売繁盛や長寿、学問など、
人の願いに直結する功績をまとめた存在です。
しかも全員が同じ国の神さまではありません。
日本・中国・インドの考え方が合体します。
なぜそんな不思議なチームが生まれたのでしょうか。
今回は、七福神の成り立ちと歴史をわかりやすく紹介します。
七福神の始まり｜バラバラの神さまが集まります
七福神は、最初から七人そろっていたわけではありません。
もともとは、信仰されていた神さまが別々に存在します。
恵比寿は日本生まれの神さまです。
大黒天や毘沙門天は、インドの神さまです。
福禄寿や寿老人は、中国の道教思想から生まれます。
人々は、それぞれの「福」に魅力を感じます。
室町時代ごろ、人の願いをまとめる形で七人が選ばれます。
こうして七福神というチームが誕生します。
庶民に広がる理由｜願いがリアルで身近です
七福神が広まった最大の理由は、願いが現実的な点です。
お金、仕事、健康、長生き。
どれも今すぐ欲しいものです。
難しい教えはほとんどありません。
江戸時代になると、商人や町人に人気が出ます。
「七福神巡り」も流行します。
神社やお寺を回る行事は、楽しみながら運を願えます。
信仰が生活の一部になります。
今に残る七福神｜イベントとして生き続けます
現代でも、七福神はあちこちで見かけます。
正月の宝船やイラストです。
難しい宗教色は薄れます。
縁起の良い存在として親しまれます。
「全部そろうと安心する」という感覚があります。
それが長く愛される理由です。
七福神は、完璧な人ではありません。
それぞれ違う強みを持ちます。
まとめ
七福神は、国も考え方も違う神さまの集合体です。
それでも長く信じられてきました。
理由はシンプルです。
人の願いに正直だったからです。
全部そろわなくても大丈夫。
足りない部分を補えばいい。
七福神は、そんな生き方を教えてくれます。
