
「もし、自分がされて嫌なことを、他の人にしてしまったら……?」
例えば、あなたが友達に悪口を言われたらどう思いますか?
嫌な気持ちになりますよね。
でも、もしかしたら、無意識のうちに誰かに同じことをしているかもしれません。
今回は、そんな「相手の気持ちを考える大切さ」を教えてくれる、論語の言葉 「己の欲せざる所、人に施すことなかれ」 を、たとえ話とともに紹介します!
言葉の意味と起源
この言葉は、中国の思想家 孔子の教えをまとめた『論語』の「衛霊公」という章に出てくる言葉です。
意味はとてもシンプルで、
「自分がされたくないことを、他人にもしないようにしなさい」 という教えです。
これは「思いやりの心」を大切にする考え方で、現代にも通じる大切な価値観です。
たとえ話
ある日、タケルとコウジという二人の少年がいました。
タケルは、コウジが持っているお菓子を見て「それ、一つちょうだい!」と言いました。
しかし、コウジは「これは僕が大事にとっておいたんだ。あげたくないよ」と言いました。
タケルは「ケチだなぁ!」と言って、少し怒った顔をしました。
でも、その日の帰り道、タケルは自分のお気に入りのチョコを持っていました。
そこへ、別の友達が「それ、ちょうだい!」と言ってきました。
するとタケルは「これは僕の大好きなチョコだから、あげたくない」と言いました。
その時、タケルは 「あっ、さっきのコウジの気持ちと同じだ……」 と気づいたのです。
「もし自分がされたら嫌なことは、相手にもしないようにしよう」
そう思ったタケルは、次の日コウジに謝り、「この前はごめんね。ぼくも大切なお菓子を誰かに取られたくないって思ったよ」と言いました。
コウジも笑顔で「わかってくれて嬉しいよ!」と答えました。
まとめ
この言葉は、日常生活の中でとても大切な考え方です。
- 友達に悪口を言われたら嫌ですよね? → だから自分も言わない!
- 大切な物を勝手に使われたら嫌ですよね? → だから相手の物も勝手に使わない!
このように、相手の立場になって考えることで、優しい気持ちを持つことができます。
「己の欲せざる所、人に施すことなかれ」
この言葉を意識して、思いやりのある行動を心がけましょう!
おまけ
実は、この言葉をもっと前向きにした考え方もあります。それは、
「自分がしてほしいことを、相手にもしてあげよう!」
というものです。
例えば、誰かに優しくしてほしいなら、まず自分が優しくする。
そうすることで、周りも優しさであふれていくのです!
今日から、ちょっとずつ意識してみませんか?😊