
「あの場の雰囲気、なんだか“和気藹々”って感じだったね。」
そんなふうに言われたとき、思い出すのはどんな場面でしょうか?
たとえば、気心の知れた仲間たちと囲むお鍋。
仕事終わりにほっとひと息つく、チームでの雑談タイム。
家族でワイワイ囲む食卓。
今回は、そんなあたたかな雰囲気を表す四字熟語「和気藹々」をご紹介します。
意味と読み方
和気藹々
意味:おだやかで和やかな雰囲気があふれていること。人々が仲良く、楽しくしている様子。
使い方:「会議は和気藹々とした雰囲気で進んだ」など。
たとえ話
ある日、小さな町に住む小学生のカナちゃんが、クラスの係活動で「給食係」になりました。
最初は緊張していたカナちゃん。
でも、一緒に係をする友達のユウタくんが、「おたがいがんばろうね!」とニッコリ。
配膳の準備も、「こっちはおれがやるよ!」と自然に助け合いながら進めていくうちに、気づけばふたりとも笑顔に。
その様子を見たほかの子たちも、「楽しそう!」「手伝おうか?」と声をかけてくれて、教室はほんわかとしたあたたかい空気に包まれました。
まさに「和気藹々」な時間。
この言葉には、「言葉にしなくても、みんなが自然と助け合い、笑顔になる」――そんな雰囲気が込められているんです。
起源
この四字熟語は、中国の古典にはっきりとした由来があるというよりも、日本で生まれた熟語とされることが多いです(ただし、「和気」や「藹藹」はそれぞれ古典に登場する言葉です)。
- 「和気」=なごやかな空気、平和な雰囲気
- 「藹藹」=草木がしげるように、もくもくとあたたかなものが満ちるさま
つまり、「和やかな空気がふんわりと満ちている様子」を漢字4文字でぎゅっと表現したのが「和気藹々」。
ちなみに「藹(あい)」という字は、草かんむりに「愛」がついているんです。
草木が「愛」を持って生い茂るような、やさしくて満ち足りた雰囲気を思い浮かべてみてくださいね。
まとめ
私たちが誰かと過ごす時間に、「和気藹々」を感じる瞬間って、実はとても大切なもの。
無理に作るのではなく、笑顔や思いやりが積み重なって、自然に生まれる空気。
そんな空間があるだけで、人の心ってすっとやわらかくなりますよね。
今日も誰かと「和気藹々」な時間を過ごしてみませんか?
ちょっとした一言や、笑顔から始めてみるのもおすすめですよ。