071【大願成就】大きな願いを叶える、その日まで

こんにちは、ことばの世界を旅するブログへようこそ!

今回は、目標に向かって頑張るすべての人に贈りたい四字熟語、「大願成就(たいがんじょうじゅ)」をご紹介します。
受験、就職、資格取得、起業、あるいは人生をかけた夢——
そんな“大きな願い”を抱く人にとって、きっと心の支えになる言葉です。

それでは、「大願成就」とはどんな意味なのか?
わかりやすいたとえ話とともに見ていきましょう。


◆「大願成就」の意味

大願」とは、「大きな願い」や「人生をかけた夢」を意味します。
成就」とは、「実現すること」「叶うこと」を指します。

つまり「大願成就」とは——

「心からの大きな願いが叶うこと」

という意味になります。


◆たとえ話:小さな村の少年と、大きな橋

むかしむかし、ある山あいの村に「トモヤ」という少年が住んでいました。
その村は深い谷に囲まれていて、町まで行くには危険な山道を何時間もかけて歩くしかありません。

ある日、トモヤは町で偶然見かけた大きな橋に感動し、こう言いました。

「ぼくの村にも、こんな橋をかけたい。年寄りや子どもが安全に町に行けるように!」

周りの大人たちは笑いました。
「子どもが橋をかけるなんて、無理だよ」と。

でもトモヤはあきらめませんでした。
町の職人に弟子入りし、橋の設計や建設の知識を一から学び、何十年も努力を重ねました。

そして30年後。
村と町を結ぶ美しい橋が完成し、誰もが自由に行き来できるようになったのです。

その橋には、こう書かれた石碑が立てられました。

大願成就


◆起源:仏教から生まれた言葉

「大願成就」は、もともと仏教の言葉です。
とくに「菩薩(ぼさつ)」が立てる「誓願(せいがん)」、つまり「すべての人を救う」といった大きな願いが成し遂げられることを指していました。

また、お寺での祈願や初詣などでもよく使われます。
たとえば「受験合格」や「病気平癒」を願って、絵馬に「大願成就」と書くのもその名残です。


◆現代での使い方

現代では、宗教的な意味に限らず、

  • 大きな夢や目標が達成されたとき

  • 願いが叶いますように、と祈るとき

などに広く使われています。

たとえば:

  • 「娘が志望校に合格した。まさに大願成就だ」

  • 「起業して3年、ついに黒字化。大願成就の瞬間だった」

  • 「願掛けの神社で“あなたの大願成就を祈ります”と書かれていた」


◆まとめ

**大願成就(たいがんじょうじゅ)**は、

「長い年月をかけて、大きな願いが叶うこと」

努力と信念、そしてあきらめない心を象徴する、美しい四字熟語です。

あなたの胸の中にも、きっと「大願」があるはず。
それがいつの日か「成就」するように、この言葉をそっと心に刻んでみてください。


次回も、心に響くことばをご紹介します。
それではまた!🍀