
こんにちは!
節目の季節やプロジェクトの完了時期になると、ふと思い出す言葉があります。
それが今回ご紹介する四字熟語――「有終完美」です。
始まりも大切だけど、「どう終えるか」でその価値は決まる。
そんなメッセージを秘めた、心に残る言葉です。
「有終完美」とは?
有終完美とは、物事を最後まで立派にやり遂げ、美しい形で終わらせることを意味します。
- 「有終」…終わりを持つ、つまり終わらせることができる
- 「完美」…完璧で美しいこと
簡単にいえば、「最後まで手を抜かず、きちんと締めくくる」こと。
まさに、締めの美学といえる四字熟語ですね。
たとえばこんな話
高校生活最後の文化祭。
演劇部のマナは、3年間ずっと裏方の照明担当。
今回は引退前のラスト舞台、だけど主役の子が突然辞退してしまう。
代役は――マナ。
戸惑いながらも、彼女は「やってみる」と決意し、猛特訓。
そして迎えた本番の日。
少し声が震えていたけれど、物語のラスト、涙を浮かべながらのセリフに観客は大きな拍手を送った。
その瞬間、彼女は心から思った。
「ああ、これで私の高校生活は『有終完美』だ」
起源はどこから?
「有終」は、古代中国の歴史書『書経』の中にある言葉です。
「善の善なる者は、これを有終という」――
(善く始めて、善く終えることこそ本当に善いことだ)という意味。
つまり、どんなに立派なスタートを切っても、最後が中途半端では評価されない。
「終わり方にこそ、本質が表れる」と古来から言われてきたんですね。
どんな場面で使える?
- 卒業や引退のあいさつに
- プロジェクトや大会の最終日
- 人生の節目に、自分をねぎらうときにも◎
たとえばこんなふうに使います:
「最後の試合に勝って、まさに有終完美の引退だった」
「この作品で連載終了。有終完美なラストに感動した」
まとめ
人は、終わり方をよく覚えています。
逆にいえば、ラストが良ければ、すべてが良かったように思えることもある。
途中で迷ったって、転んだっていい。
でも、最後の一歩を「丁寧に」「悔いなく」踏み出せたなら、それは間違いなく有終完美です。
あなたの今歩いている道も、きっと、そんな美しい終わり方に向かっていると信じてください。
次回も、心に残る四字熟語をお届けしていきます!
卒業文集、スピーチ、ブログの締めなどにもぴったりな言葉、どんどんご紹介しますので、ぜひお気に入りを見つけてくださいね😊