051【好機逸すべからず】チャンスの神様には前髪しかない?

こんにちは、ことわざブログへようこそ!

みなさん、突然ですが「チャンス」と聞いて何を思い浮かべますか?
試験のヤマが当たったとき?
気になる人と偶然、同じ電車に乗ったとき?
ビジネスの大きな話が舞い込んできたとき?

人生には、時として「これは今しかない!」という瞬間が訪れます。
そんな絶好のチャンスを逃さないようにと教えてくれることわざが、今回ご紹介する──

「好機逸すべからず(こうきを いっすべからず)」

意味は?

「好機逸すべからず」とは
**“良い機会を逃してはいけない”**という意味のことわざです。

つまり、「チャンスはすぐに行動しないと逃してしまう。だから迷わず飛び込め!」という教訓ですね。


◆ たとえ話で理解しよう!

ここで、ちょっとしたストーリーを紹介します。


🔹たとえば…中学生のユウタくんの話

ユウタくんは、ずっと気になっていた演劇部に入りたかったのですが、人見知りでなかなか声をかけられずにいました。
ある日、廊下で演劇部の先輩が「今ならまだ新入部員、間に合うよー!」と声をかけてくれました。

「今行けば、仲間に入れるかも…」
でもユウタくんは、「また今度でいいや…」とその場を通り過ぎてしまいます。

──そして次の日。
部員募集は締め切られ、ユウタくんはチャンスを逃してしまいました。

もしあのとき、思い切って声をかけていたら──。
ユウタくんにとっての「好機逸すべからず」の教訓です。


◆ 起源はどこから来たの?

このことわざは漢文の表現がもとになっていて、「逸す(いっす)」は「逃す」、「べからず」は「してはならない」という意味です。
つまり、漢字を読んだままの「好機を逃してはならない」。

また、西洋でも似たような考え方があります。
たとえば、ギリシャ神話の「カイロス(Kairos)」という“チャンスの神”は、前髪しか生えておらず、後ろ髪はツルツル。
だから、通り過ぎたあとにつかもうとしても、つかめないという逸話があるんです。

日本でも昔から「チャンスは一瞬」という考え方があり、それがこのことわざとして定着しました。


◆ 現代でどう使う?

・「このビジネスの話、今しかないかも。好機逸すべからずだな」
・「ここで告白しなきゃ一生後悔するよ。好機逸すべからず!」

などなど、今しかないチャンスに迷ったとき、自分を後押しする言葉として使ってみてください。


◆ まとめ

項目 内容
ことわざ 好機逸すべからず(こうきを いっすべからず)
意味 チャンスは逃してはならない
使いどころ 勝負をかける場面、迷っているときの背中押し
起源 漢文表現+ギリシャ神話の影響も類似あり

人生には何度か「これだ!」という瞬間があります。
そのときに一歩踏み出せるかどうかが、未来を大きく左右するかもしれません。

「好機逸すべからず」
この言葉を、あなたの人生の合言葉にしてみませんか?