043【堅忍不抜】折れない心が、いちばん強い。

こんにちは!

今日ご紹介する四字熟語は、心がくじけそうなときに、静かに背中を押してくれるような力強い言葉――

それが 堅忍不抜けんにんふばつ です。

地味だけど、心にグッとくるこの言葉。

今回はたとえ話を交えながら、しっかりご紹介していきます。

「堅忍不抜」とは?

堅忍不抜けんにんふばつ とは、強い意志を持って、どんな困難にも耐え抜き、決して心を動かさないこと。

  • 「堅忍」=かたく我慢すること(辛抱強く耐える)
  • 「不抜」=気持ちが揺らがない、くじけない

つまり、「自分が信じた道を、何があっても動じずに貫く姿勢」を表す四字熟語です。

たとえばこんな話

ある地方の木工職人、ユウジさん。

30年近く、ほとんど機械を使わず手作業で家具を作り続けてきました。

時代は流れ、安価な海外製品が大量に出回り、ユウジさんの仕事は減る一方。

「もう時代遅れじゃないの?」

「そんな手間かけて、意味あるの?」

という声も。

それでもユウジさんは、

「手で作ることにしか出せない“温もり”がある」

と言って、黙々と木と向き合い続けました。

5年、10年と経つうちに、ユウジさんの家具は“本物”を求める人の間で評価され、今では予約数年待ちの人気職人に。

この話、まさに 堅忍不抜けんにんふばつ の精神そのものです。

流されない。諦めない。貫き通す。 その強さが、人生を変えるんですね。

「我慢するだけ」じゃない

堅忍不抜けんにんふばつ」は、ただじっと耐えるだけの言葉ではありません。

本当の意味は、“信念をもって動じないこと”。

苦しくても逃げない。

不安でもやめない。

「これが自分の信じた道だから」と、内に強さを秘めて立つ人の姿を表します。

起源と歴史

堅忍不抜けんにんふばつ」は、もともと中国の古典にそのルーツがあります。

特に、儒教や兵法書などの中で、「堅忍」は君子の徳(理想的な人物像)として語られてきました。

日本では、江戸時代の武士道や教育の中で重視され、「信念を持って耐えることこそ、強さの証」として広く知られるようになります。

明治以降は、政治家や経営者の言葉としても多く使われ、たとえば明治の元勲・木戸孝允が座右の銘にしたとも言われています。

■ まとめ

「頑張っても報われない」

「努力が無駄に思える」

そんなときこそ、思い出したいのが「堅忍不抜けんにんふばつ」という言葉です。

表には出さなくても、心の中でしっかりと立ち続ける。

それだけで、もう十分すごいことなんです。

今日も、静かに戦っているあなたへ。

「堅忍不抜」で、一歩ずつ前へ。

次回の四字熟語も、どうぞお楽しみに!