
日々の生活の中で、
「こんなこと、起こるわけないよな」
と思っていたトラブルが、まさかのタイミングで起きてしまった……
そんな経験、誰にでも一度はありますよね。
そんなとき、思い出したいのがこのことわざ――
「転ばぬ先の杖」。
今日はこの言葉の意味や起源、そしてイメージしやすいたとえ話を交えてご紹介します。
「準備なんて面倒」と思いがちな人にこそ、読んでほしい内容です!
ことわざの意味
「転ばぬ先の杖」とは、
まだ転んでいないうちから、あらかじめ杖をついておく。つまり、失敗する前に備えておくことが大事だ
「起こってから慌てるのではなく、起こる前にちゃんと準備しておこう」という教訓ですね。
現代で言えば、防災グッズの備え、バックアップの作成、予備バッテリーの携帯など……
「まさかのための備え」がまさに“杖”にあたります。
たとえ話
大学生のミナミくんは、ゼミの発表でプレゼンを担当することになりました。
パワーポイントも完成し、資料もバッチリ!「準備は完璧!」……のはずでした。
しかし、当日。
会場のPCでファイルが開かないというトラブルが発生!
でもミナミくんは、事前にUSBにコピーを取り、さらにPDFでも保存し、スマホにもデータを送っていたのです。
結果的に、スムーズに別の方法で発表ができて大成功!
あとで先生にこう言われました。
「ミナミくん、転ばぬ先の杖ってやつだな。準備ってほんと大事だよ」
ことわざの起源・由来
「転ばぬ先の杖」は、江戸時代にはすでに使われていた古いことわざです。
その名のとおり、「まだ転んでいない段階で、あらかじめ杖をついておく」という行動から生まれました。
高齢者や足元が不安定な人が、道を歩くときに杖を使うのは当然のこと。
それと同じように、人生でも事前の準備や予防が何より大切だということをたとえているのです。
このことわざは、日本だけでなく他の文化圏にも似た表現があります。
たとえば英語の “An ounce of prevention is worth a pound of cure.”(1オンスの予防は、1ポンドの治療に値する)なども、同じ考え方ですね。
こんなときに使える!
締切前にデータを複数保存しておくとき:「転ばぬ先の杖ってことで、クラウドにも保存しとこう」
台風前に水や非常食を用意する人に:「さすが転ばぬ先の杖!」
新社会人にアドバイスするとき:「社会は予想外の連続だよ。転ばぬ先の杖、忘れないでね」
まとめ
「転ばぬ先の杖」は、「まだ起きていない失敗」にこそ、目を向けておくことの大切さを教えてくれる言葉です。
備えることで安心できる。
備えることで自信が持てる。
そして備えることで、思い切って前に進むこともできるんです。
「大丈夫だろう」と油断する前に、「念のために……」と一歩先を読むことが、あなたを守ってくれます。
今日からあなたも、“転ばぬ先の杖”スタイルで、安心と余裕を手に入れてみませんか?