
こんにちは、ことわざ探検隊です!
日々の生活の中でふと耳にするけれど、意味をちゃんと理解していない
…そんなことわざ、ありませんか?
今日は「功を奏す」という言葉について、やさしく、そしてちょっぴり心に響くたとえ話を交えてご紹介します。
「功を奏す」とは?
まずは意味から確認してみましょう。
「功を奏す」とは、努力や計画がうまくいって、よい結果を生むこと。
つまり、
「頑張ったかいがあった!」
「やってよかった!」
という状態を表すときに使われます。
たとえ話
ある夏、中学生のアキラは、町内の夏祭りのポスターコンテストに挑戦することにしました。
デジタルイラストも、ポスター制作も初めて。
でも「町のみんながワクワクするような絵を描きたい」と、毎日コツコツとパソコンに向かいました。
友達が遊ぶ中でも、構図を考えたり、配色を工夫したり…
気がつけば1ヶ月近く、放課後はずっとその作業に没頭していたのです。
いよいよ当日。
結果発表でアキラの名前が呼ばれ、なんと最優秀賞を受賞!
しかもそのポスターは、実際に町中に貼られて、たくさんの人の目に触れました。
そのとき、アキラは思ったのです。
「あのとき、あきらめずに頑張ってよかった。努力はちゃんと届いたんだ」と。
──まさに、この瞬間こそ「功を奏した」出来事だったのです。
「功を奏す」の起源
このことわざは、
「功(こう)=努力や成果」
「奏す(そうす)=申し上げる、表す」
という漢語の組み合わせがもとになっています。
もともとは中国の古典から来た表現で、「計画や行動が、意図通りに効果を発揮する」ことを意味していました。
日本では特に、戦国時代や政治の世界などで、作戦や政策がうまくいったときに「功を奏す」と表現するようになり、やがて日常でも使われるようになったのです。
こんなときに使おう!
- 「あの営業戦略が功を奏して、売上が倍増したよ」
- 「地道なトレーニングが功を奏して、大会で優勝できた!」
- 「チーム全員の努力が功を奏して、プロジェクトが成功した」
などなど、“結果が出た”ときにピッタリの言葉です!
まとめ
「功を奏す」という言葉には、ただの「成功」ではなく、その裏にある努力・工夫・試行錯誤をたたえるニュアンスが込められています。
何かに一生懸命取り組んでいるとき、うまくいかなくて苦しいとき、この言葉を思い出してみてください。
きっとその努力は、いつか“功を奏す”日が来るはずです。