097【馬不停蹄】走り続ける者だけが、景色を変えられる

「やることが山積みでも、立ち止まっていられない」
「次の目標に向かって、もう動き出してる」

そんな人の背中には、勢い覚悟が宿っています。

今回の四字熟語「馬不停蹄(ばふていてい)」は、そんな“止まらぬ前進”を表す言葉。
一度走り出したら、駆け抜ける――そんな人の姿にぴったりです。


馬不停蹄とは?

**馬不停蹄(ばふていてい)**とは、

「馬がひづめを休めることなく走り続けるように、休まず物事に取り組むこと」

を意味します。

  • 「馬」=人の動きや行動の比喩

  • 「不停蹄」=ひづめを止めない → 一瞬も休まず走る様子

つまり、「休む間もなく、ひたすら動き続ける」ことを表す表現なんです。


たとえ話でわかる「馬不停蹄」

カナはスタートアップ企業で働くデザイナー。
新サービスの立ち上げを終えたばかりなのに、息をつく間もなく次のプロジェクトが始まっていた。

周囲は「少し休めば?」と声をかけるけれど、彼女は笑ってこう言った。

「止まったら、今の勢いを失っちゃうからね。
 私は“走ってる自分”が好きなんだ」

朝から夜まで、ミーティングとデザインワークを行き来しながら、
彼女は次々と形にしていく。

その姿はまさに、「馬不停蹄」。
止まらず、駆け抜けるような働きぶりだった。


馬不停蹄の起源

この言葉の出典は、中国の歴史書『三国志』に記されています。

ある将軍が、戦場から戦場へと馬のひづめを休めることなく走り続けたという記述から、
転じて「一息つく間もないほど精力的に動き続けること」を指すようになりました。

まさに、任務や責任感を果たすために立ち止まらない姿勢をたたえる言葉なんですね。


現代での使い方

  • プロジェクトが次々に続いているとき

  • 忙しくても意欲的に行動し続けている人への賞賛

  • 勢いに乗って、すぐに次のチャレンジに進む場面

などで使われます。

たとえば、

「彼は新商品を出した翌週には次の企画、まさに馬不停蹄の働きぶりだ」
「出張続きで馬不停蹄の日々だったけど、充実感もあった」

といった具合に、勢いと多忙さを感じさせる表現として使えます。


まとめ:止まらずに進むからこそ、見える景色がある

馬は止まらない。
なぜなら、その背中には、使命・目標・情熱が乗っているから。

「馬不停蹄」は、ただの忙しさを意味するだけではありません。
理想に向かって突き進む意志の強さを表す言葉でもあります。

あなたがもし今、休む間もなく走り続けているのなら、
その姿はまさに「馬不停蹄」。

その先にしか見えない景色が、きっとあります。