092【雄心勃勃】その胸に燃える、夢はどこまで広がる?

「自分の夢を語るのが恥ずかしい」
「高すぎる目標を言うと、バカにされそう」

そんな空気がどこかにある今の時代。
でも、心の奥で燃える“野心”や“志”を持っている人は、やっぱりかっこいい。

今回は、そんな「夢に向かう強い意志」を表す四字熟語をご紹介します。


雄心勃勃とは?

**「雄心勃勃(ゆうしんぼつぼつ)」**とは、

「雄大な志が盛んにわき起こってくること」。
つまり、大きな目標や野望を胸に秘め、情熱がみなぎっている状態を表す言葉です。

「勃勃(ぼつぼつ)」は、勢いよく起こるさまを表す言葉で、
「雄心(ゆうしん)」は、“男らしい”という意味ではなく「立派な志」「強い理想」のこと。

つまり、“でっかい夢に燃えている人”にぴったりの言葉です。


たとえ話でわかる「雄心勃勃」

ある町に、まだ駆け出しのパン職人がいました。
彼のパンは正直、まだまだ修行が必要なレベル。
でも彼は毎日こう言っていました。

「俺は世界一のパン屋になる」

周囲は笑いました。
「まずは町の中で1番になれよ」
「言うのはタダだもんな」

でも、彼は毎朝一番に店を開け、誰よりもパンを焼き続けました。
新しいレシピを試し、フランス語を覚え、海外のパン職人にメールを送り、ついには修行に渡仏。

十数年後、彼のパン屋は、
「世界で食べたいパン100選」に名を連ねるようになりました。

最初にあったのは、ただの“うまくなりたい”という気持ちじゃない。
「世界一になる」という、燃えるような雄心でした。


雄心勃勃の起源

この四字熟語は、中国の古典にはっきりとした出典はないものの、
古くから漢詩や文章の中で使われてきました。

  • 「雄心」=力強い志、挑戦心

  • 「勃勃」=盛り上がるさま、湧き上がる情熱

このふたつが合わさって「雄心勃勃」となり、
強く湧き上がる夢や情熱、果てなき向上心を意味するようになりました。


現代での使い方

「雄心勃勃」は、ポジティブな場面でよく使われます。

  • スタートアップ企業の若いCEOが、未来を語るとき

  • 世界大会を目指す若手アスリートの姿勢

  • 新しい国で挑戦を始める留学生の決意

などなど、「夢に向かって全力で突き進む人」にピッタリ。

また、「雄心勃勃たる若者」「雄心勃勃な計画」など、人物にも目標にも使える便利な言葉です。


まとめ:夢は、大きくていい

「雄心勃勃」って言葉には、
どこか照れ臭くて、まっすぐすぎる響きがあるかもしれません。

でも、夢に真剣な人は、やっぱり美しい。
たとえ今は小さな一歩でも、胸に“でっかい志”がある人には、自然と人が集まってきます。

「夢を語って笑われたっていい。心が燃えているなら、それで十分。」
そんな気持ちで、今日も一歩前へ。

あなたの“雄心”、誰よりも応援してます。