
こんにちは!
今回は、聞くだけでドキドキしてくる四字熟語、「乾坤一擲」をご紹介します。
この言葉を知っていると、人生の勝負どころや、大きな決断のときに、気持ちを後押ししてくれるかもしれません。
では、たとえ話とともに、この言葉の意味と背景をじっくり見ていきましょう。
たとえ話
30代の会社員タカシさん。
大手企業で働いて10年、安定した生活。
でも彼の心の中にはずっと「自分の店を持ちたい」という夢がくすぶっていました。
ある日、友人が空き店舗の情報をくれます。「立地も最高。けど、資金を全部つぎ込まなきゃダメだよ」と。
タカシは悩みます。
今の仕事を捨てて、本当に夢を追っていいのか?
失敗したら貯金はゼロ。
再就職も簡単じゃない。
でも、今を逃せば一生後悔するかもしれない…。
そして彼は決めました。
「乾坤一擲!これが人生最大の勝負だ!」
タカシは会社を辞め、全財産をかけて自分のラーメン店をオープン。
数ヶ月後、SNSで話題になり、連日行列の人気店に!
意味と読み方
乾坤一擲
→ 運命をかけて、一か八かの大勝負をすること。
- 「乾」は「天」、「坤」は「地」を表します。
- 「一擲」は「さいころを一回投げること」。
つまり、天地すべての運命をかけて、さいころを一投するという、スケールの大きな勝負のイメージです。
起源は
この言葉の起源は、中国・後漢末期の英雄「曹操」と対峙した、もう一人の英雄「項羽」にさかのぼります。
項羽は、劣勢の中で最後の戦に挑む際、「乾坤一擲して、この戦に賭ける!」という気概で挑んだとされています。
ちなみにこの表現が明確に文章として現れるのは、唐の時代の詩人・李白の詩の中です。
李白の詩『前出塞』に、こんな一節があります。
「願将一擲賭乾坤」(願わくば一擲をもって乾坤を賭さん)
ここから「乾坤一擲」という四字熟語が生まれました。
現代での使いどころ
- 起業や転職など、人生の転機
- スポーツや勝負事で、ラストチャンスにかける場面
- ゲームや作品でのクライマックス演出
たとえば
「このプロジェクトが失敗したら後がない。まさに乾坤一擲の勝負だ」
といった使い方をします。
まとめ
乾坤一擲は、運命をかけた一世一代の大勝負を表す四字熟語。
天と地すべてを賭ける覚悟が込められた、迫力ある言葉です。
あなたにも、いつかそんな覚悟を決める日が来るかもしれません。
そのとき、思い出してほしい――
乾坤一擲、運命を変えるのは、たった一回の賭けかもしれません。