027【乾坤一擲】運命をかけた大勝負!

こんにちは!

今回は、聞くだけでドキドキしてくる四字熟語、「乾坤一擲けんこんいってき」をご紹介します。

この言葉を知っていると、人生の勝負どころや、大きな決断のときに、気持ちを後押ししてくれるかもしれません。

では、たとえ話とともに、この言葉の意味と背景をじっくり見ていきましょう。

たとえ話

30代の会社員タカシさん。

大手企業で働いて10年、安定した生活。

でも彼の心の中にはずっと「自分の店を持ちたい」という夢がくすぶっていました。

ある日、友人が空き店舗の情報をくれます。「立地も最高。けど、資金を全部つぎ込まなきゃダメだよ」と。

タカシは悩みます。

今の仕事を捨てて、本当に夢を追っていいのか?

失敗したら貯金はゼロ。

再就職も簡単じゃない。

でも、今を逃せば一生後悔するかもしれない…。

そして彼は決めました。

乾坤一擲けんこんいってき!これが人生最大の勝負だ!」

タカシは会社を辞め、全財産をかけて自分のラーメン店をオープン。

数ヶ月後、SNSで話題になり、連日行列の人気店に!

意味と読み方

乾坤一擲けんこんいってき
運命をかけて、一か八かの大勝負をすること。

  • 「乾」は「天」、「坤」は「地」を表します。
  • 「一擲」は「さいころを一回投げること」。

つまり、天地すべての運命をかけて、さいころを一投するという、スケールの大きな勝負のイメージです。

起源は

この言葉の起源は、中国・後漢末期の英雄「曹操そうそう」と対峙した、もう一人の英雄「項羽こうう」にさかのぼります。

項羽は、劣勢の中で最後の戦に挑む際、「乾坤一擲けんこんいってきして、この戦に賭ける!」という気概で挑んだとされています。

ちなみにこの表現が明確に文章として現れるのは、唐の時代の詩人・李白の詩の中です。

李白の詩『前出塞』に、こんな一節があります。

「願将一擲賭乾坤」(願わくば一擲をもって乾坤を賭さん)

ここから「乾坤一擲けんこんいってき」という四字熟語が生まれました。


現代での使いどころ

  • 起業や転職など、人生の転機
  • スポーツや勝負事で、ラストチャンスにかける場面
  • ゲームや作品でのクライマックス演出

たとえば

「このプロジェクトが失敗したら後がない。まさに乾坤一擲の勝負だ」

といった使い方をします。

まとめ

乾坤一擲けんこんいってきは、運命をかけた一世一代の大勝負を表す四字熟語。

天と地すべてを賭ける覚悟が込められた、迫力ある言葉です。

あなたにも、いつかそんな覚悟を決める日が来るかもしれません。

そのとき、思い出してほしい――

乾坤一擲、運命を変えるのは、たった一回の賭けかもしれません。