082【人にして学ばざれば、其の志も亦小なり】(ひとにして まなばざれば そのこころざしも またちいさなり)

学ばない人は、志も小さくなる――学びこそ、人生のスケールを広げる鍵。

こんにちは。今日は、論語の中から「学び」の大切さについて語られた一言をご紹介します。

「人にして学ばざれば、其の志も亦小なり」
(ひとにして まなばざれば そのこころざしも またちいさなり)

この言葉は『論語・衛霊公(えいれいこう)』に出てくる一節で、孔子が人としての成長における「学びの力」を説いた名言です。


どんな意味?

この言葉の意味を簡単に言うと、

「人は学ばなければ、志(こころざし)も小さくなってしまう」

ということ。

知識を学ばずに生きていると、視野も狭まり、夢や目標も小さくまとまってしまう。だからこそ、人は常に学び続けなければならない――という教えです。


たとえ話で考えてみよう

たとえば、小さな町のパン屋さんの話。

その店の息子は、パン作りの腕は父親譲りで確かだったけれど、「うちの町で一番になれたらそれでいい」と思っていた。

ところがある日、世界中のパン職人が集まるコンテストの話を知り、そのために「発酵の科学」や「世界の小麦文化」を学び始めた。

学べば学ぶほど、「もっとおいしいパンを作りたい」「世界で勝負したい」という大きな志が芽生えた。

――まさに、「学ぶことで志が大きくなる」ことを体現した物語です。


なぜ孔子はこの言葉を?

孔子の時代でも、「学ぶのは偉い人や官僚だけでいい」と考える人が多くいました。

でも孔子は、身分に関係なく「人は学ぶべきだ」と説き続けました。
学ばなければ、自分の可能性に気づくこともできず、夢も小さく終わってしまう。

だからこの言葉には、**「学ばないままではもったいない!」**という、孔子の思いがこもっているのです。


現代の私たちにとっての「学び」とは?

現代では、学びの方法は本当に多様になりました。本、動画、オンライン講座、実践――どれも「学び」です。

たとえば、

  • 新しい言語を学ぶことで、海外の人とつながれるようになる。

  • プログラミングを学ぶことで、自分のアイデアを形にできる。

  • 心理学を学ぶことで、人間関係がぐっと楽になる。

そんなふうに、学ぶことで人生の選択肢が増えて、志もどんどん大きくなるのです。


おわりに

「人にして学ばざれば、其の志も亦小なり」。

学ばなければ、見える世界も狭いまま。
でも、学べば夢が育ち、志が広がる。
そんな、人生を変えるヒントがこの一言に詰まっています。

今日も一歩、学びを楽しんでいきましょう!