こんにちは!
皆さんは「もし今日が人生最後の日だったら、何をしたいですか?」と聞かれたら、どう答えますか?
今回紹介する孔子の言葉は、人生における“本当の満足”とは何かをズバッと教えてくれます。
◆ 今回の言葉
「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」
(あしたにみちをきかば、ゆうべにしすともかなり)
意味はこうです:
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朝に“道(=真理・人生の正しい生き方)”を知ることができたなら、
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たとえその日の夕方に死んだとしても悔いはない。
つまり、孔子はこう言っているのです。
「人は、正しく生きる“道”を知ることができれば、それが最高の人生だ。」
◆ たとえ話でイメージしてみよう
■ 旅人と師匠の話
あるところに、自分の生き方に悩む旅人がいました。
あちこちの町を訪ね歩き、何年も「人生の意味」を探し続けていました。
ある朝、とある山寺で出会った老子にこう言われます。
「人は何を得るかではなく、どう生きるかが大切なのだよ。」
その一言で、旅人は目が覚めたような気持ちになりました。
悩んでいた心が晴れ、「これだ」と思えた瞬間──
彼はこうつぶやきました。
「もし、今死んでも悔いはない。ようやく、本当の“道”を知ることができた。」
これこそが、孔子の言う「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」なのです。
◆ 出典と背景
この言葉は『論語』の「里仁(りじん)篇」に収録されています。
孔子が最も重んじたのは、“道(タオ)”と呼ばれる、人としての正しい生き方でした。
「お金」「名声」「地位」など、世間的な成功は二の次。
たとえ一瞬でも、“道”を悟ることができたなら、それだけで人生は価値あるものになる。
そんな彼の価値観が、この短い言葉に凝縮されています。
◆ 現代にどう活かせる?
現代は「結果」や「成果」が重視されがちで、
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もっと稼がないと…
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有名にならないと…
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成功しないと意味がない…
と焦ってしまうこともありますよね。
でも、**本当に幸せなのは、“納得して生きられること”**なのかもしれません。
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「こう生きよう」と思える価値観を見つける
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「これが自分の道だ」と思える何かに出会う
そうした瞬間は、人生において何よりも尊いのです。
◆ おわりに ~ 満足の本質は“気づき”にある ~
孔子のこの言葉は、こう語りかけてきます。
「大事なのは、どれだけ長く生きるかではなく、どう生きるか。」
「その生き方に納得できたなら、人生に悔いはない。」
もし今、焦っていたり、不安だったりする方がいたら、
「朝に“自分の道”を見つけられたなら、それだけで価値がある」と思ってみてください。
人生は、気づきの積み重ねでできている。
そんな“目覚め”の一日を、あなたも迎えてみませんか?
次回も、人生を深く見つめ直すヒントになる論語の言葉をご紹介していきます。