
「心にゆとり、持てていますか?」
忙しい現代社会、やることが山積みで気持ちがいつも焦ってしまう
——そんなときこそ、孔子の言葉に耳を傾けてみませんか?
今回は論語の中でも、心のあり方を鋭く見つめた一句をご紹介します。
原文と意味
君子坦坦蕩蕩、小人長戚戚。
(くんしはたんたんとうとうたり、しょうじんはとこしえにせきせきたり)
この言葉は『論語』の「述而」篇に収録されています。
意味:
立派な人(君子)は、心が穏やかで広々としており、動じない。
一方、つまらない人(小人)は、いつもびくびくと不安におののいている。
たとえ話
ある日、試験を控えた二人の学生がいました。
一人は日頃からコツコツと勉強を続けてきたA君。
試験前日も特別なことはせず、穏やかな顔で「まあ大丈夫だろう」とリラックス。
もう一人は普段から勉強をサボっていたB君。
前日は徹夜、試験直前まで参考書にかじりつき、顔は青ざめ、落ち着きがない。
A君が「君子」、B君が「小人」にあたります。
孔子は、心にやましいことがない人は自然と落ち着いていられる、逆に、ズルやごまかしをしてきた人は、いつも不安や恐れに付きまとわれる、と説いているのです。
起源と背景
この言葉は、孔子が“人の内面の静けさと動揺”を対比して語ったものです。
儒教では「君子」を理想の人物像として重視しており、道徳や礼儀を守るだけでなく、心の安定や誠実さまでも含めた人格の完成を目指します。
つまり、「心に迷いや不安があるのは、自分の行動に自信がない証拠」ともいえるのです。
現代にどう活かせる?
この言葉は、現代の私たちにも大切なヒントを与えてくれます。
- 上司にバレないかドキドキするような仕事のごまかし
- 他人と比べて落ち着かないSNSの投稿チェック
- 誰かに責められそうで言い訳ばかり考えてしまう心のざわつき
そんな“戚戚”とした気持ちになったときは、まずは自分の行動を振り返ってみましょう。
誠実に、真っ直ぐに生きることが、心の平穏=「坦蕩」につながるのです。
まとめ
「君子は坦かに蕩蕩たり。小人は長えに戚戚たり」
——心の安定は、日々の積み重ねと誠実な行動から生まれるもの。
人の目を気にするより、自分の良心に胸を張れる生き方を選びたいですね。