
こんにちは❣
今日は論語の中でも「学び」に対する考え方がよく表れている言葉、
【生まれながらにして知る者は上なり】
をご紹介します。
「努力がすべてじゃない」と思わせるようで、でも読み進めると「だからこそ学ぶことが大事なんだ」と背中を押してくれるようなこの言葉。
たとえ話や背景も交えて、やさしく解説していきます。
論語の一節より
この言葉は、論語の中の「季氏」篇に登場します。
生而知之者、上也。學而知之者、次也。困而學之、又其次也。困而不學、民斯爲下矣。
つまり──
「生まれつき知識がある人は最上だ。学んで知識を得る人はその次。困難に直面して学ぶ人はさらにその次。そして、困っても学ばない人は最下である」
という意味です。
たとえ話
あるピアノ教室に三人の生徒がいました。
- 一人目は、生まれつき絶対音感があり、何でも一度聴けばすぐに弾けてしまう天才タイプ。
- 二人目は、才能は普通だけど、毎日コツコツと練習を続けてどんどん上達していく努力家。
- 三人目は、うまく弾けないとイライラしてピアノから離れてしまい、練習をしなくなってしまう子。
孔子が言うには、もちろん一人目のような「天才」はすばらしい。
でも二人目のように「学んで知る人」も立派だし、むしろ社会の中で多くの人がこのタイプ。
そして三人目のように、「つまずいても学ばない」ことこそ、もっとも避けたい姿なんですね。
起源・背景
この言葉は、孔子が「人間の才能と学びの姿勢」について分類したもの。
孔子自身は決して「生まれながらの天才」ではありませんでした。
実際、彼は自分のことを「好んで学んだ者」だと述べています(論語・述而篇)。
つまり、「私は天才じゃなかった。でも学び続けた」と、努力の大切さを身をもって示しているのです。
現代にどう生かす?
私たちも日々の仕事や学びの中で、周りと比べて「自分はできないな…」と思うことがあるかもしれません。
でも論語は言います。
「困っても学ばない人にはなるな。つまずいても、学べば必ず進める」
現代に置き換えれば、資格試験の勉強やプログラミングの習得、語学の勉強など、何事も「学ぶ姿勢」があれば道は開ける、というメッセージです。
まとめ
【生而知之者、上也(生まれながらにして知る者は上なり)】
──この言葉は、一見「生まれつきの天才が最強」と言っているようで、本当に伝えたいのは「努力する人こそ立派であり、努力を放棄しないことが大切だ」ということ。
生まれつきの才能に頼らず、学び続ける人でありたいですね。
論語の言葉から、今日もちょっとだけ背中を押してもらいましょう。