006【己に克ちて礼を為すを仁と為す】(おのれにかちて れいをなすを じんとなす)

こんにちは!

今回は『論語』の有名な言葉、「おのれちてれいすをじんす」について解説します。

ちょっと難しく感じるかもしれませんが、たとえ話やストーリーを交えてわかりやすく紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

この言葉の意味と起源

この言葉は、孔子とその弟子・顔回がんかいのやり取りの中で出てきます。

『論語・顔淵篇がんえんぺん』に登場する言葉です。

🔹 原文

「克己復礼為仁。一日克己復礼、天下帰仁焉。」

🔹 読み下し文

おのれちてれいすをじんす。一日己いちにちおのれちてれいせば、天下仁てんかじんす。」

🔹 現代語訳

「自分の欲望や感情を抑え、礼儀や道徳を守ることこそが仁である。一日でもそれを実践すれば、天下は自然と仁に満ちる。」

この言葉のポイントは、

克己こっき」=自分の欲望や感情に打ち克つこと

れいす」=社会のルールや礼儀を守ること

この2つを実践することで、「仁(じん)」=思いやりや愛を持った立派な人間になれる という考え方ですね。

たとえ話

ある町に、一人の少年・太一がいました。

太一は甘いものが大好きで、いつも駄菓子屋でお菓子を買っていました。

ある日、お母さんから「今日はお菓子を買わずに帰ってきなさい」と言われました。

しかし、駄菓子屋の前を通ると、美味しそうなチョコが目に入ります。

「少しぐらいならいいかな…?」と心が揺れました。

その時、太一は考えました。

「ここで自分の欲に負けてしまったら、お母さんとの約束を破ることになる。自分に克って、約束を守ることが大切なんだ!」

太一はぐっと我慢し、お菓子を買わずに家に帰りました。

すると、お母さんは「約束を守ったね!えらいね」とニッコリ。

実は、太一の誕生日が近かったので、お母さんは特別なケーキを用意していたのです!

太一は、「自分の欲望に打ち克つことができてよかった!」と心から思いました。

この話から学べること

このストーリーのように、私たちは日常の中で、「自分の欲望に負けそうになる場面」 に出会います。

でも、そのたびに「己に克ちて礼を為す」ことを思い出し、自分を律することで、周りの人との信頼関係が生まれ、よりよい人間になっていくのです。

例えば、

✅ イライラしているときに、人に優しく接する

✅ 誘惑に負けずに、やるべきことをやる

✅ 約束を守り、信頼を築く

こういったことを積み重ねていくことで、孔子のいう「仁」に近づくことができるのですね!

まとめ

おのれちてれいすをじんす」は、「自分の感情や欲望に打ち克ち、礼儀を守ることが、人として大切な徳である」 という意味です。

現代でも、約束を守ること、感情をコントロールすること、周りの人を思いやることは、とても大切ですよね。

ぜひ、日常の中で意識してみてください!

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!✨