071【不屈の精神】心の奥からふつふつと湧き上がってくる力

みなさんは、何かに挑戦して失敗したとき、「もうダメだ…」とあきらめそうになったことはありませんか?
そんなとき、心の奥からふつふつと湧き上がってくる力――それが「不屈の精神」です。

今日は、困難に立ち向かい続ける勇気を教えてくれることわざ「不屈の精神」について、たとえ話を交えながら紹介していきます。


🧠「不屈の精神」とは?

「不屈の精神(ふくつのせいしん)」とは、どんな困難や試練にもくじけず、あきらめない強い心を意味する言葉です。

「不屈」は、「屈しない(=負けない)」という意味。つまり、「不屈の精神」とは「決して折れない心」「揺るがない意志」のこと。


🐜たとえ話でわかる「不屈の精神」|アリと大岩の物語

昔々、小さなアリが住む森の中に、巨大な岩が転がってきました。

その岩は、アリたちの巣への通り道をふさいでしまいました。仲間のアリたちは、「もう通れない。あきらめて別の場所へ行こう」と言いました。

でも、たった一匹のアリだけが、こう言いました。

「僕はあきらめない。この岩の向こうに、みんなの幸せがあるんだ!」

その日から、アリは毎日少しずつ岩のまわりを掘り続けました。雨が降っても、風が吹いても、岩はびくともしません。それでも、アリは毎日掘り続けました。

一年後――
なんと、岩の下には小さなトンネルができ、仲間たちが通れるようになったのです!

仲間たちはアリの努力に驚き、そしてこう言いました。

「君のその心が、本当の力だったんだね。不屈の精神って、こういうことなんだ」


📚「不屈の精神」の起源は?

「不屈の精神」は、ことわざとしてのルーツは明確な出典があるわけではありませんが、元は中国の古典文学や儒教の思想に見られる概念です。

特に『孟子(もうし)』の中に出てくる「志を立てて以て万事の源となす」という言葉には、「志(こころざし)を持ち、どんな困難にも折れない精神を持て」という意味が含まれています。

また、日本では明治・大正時代以降、軍人や教育者の精神訓として「不屈の精神」が用いられるようになり、広く知られるようになったとされています。


✨「不屈の精神」はあなたの中にもある

「不屈の精神」は、特別な人だけが持っているものではありません。

朝起きてつらいけど会社に行くあなた、勉強が苦手でも毎日机に向かうあなた――
それこそが、まさに「不屈の精神」のあらわれなんです。

小さな努力の積み重ねが、いつか大きな成果につながる。
だから、あきらめそうになったときは、今日のアリの話を思い出してみてくださいね🐜✨


🔖まとめ

  • 意味:困難にくじけず、最後までやり抜く強い心。

  • たとえ話:小さなアリがあきらめずに岩を掘り続け、仲間を助けた話。

  • 起源:古代中国の思想(孟子など)に通じる精神。日本では近代以降に広がった。


次回は、同じく努力に関係することわざ「七転び八起き」についてご紹介します!
どうぞお楽しみに✨