019【急がば回れ】最短ルートが必ずしも最善とは限らない

何かを急いでいるとき、最も近道に見えるルートを選びたくなりますよね。

でも、近道には落とし穴があるかもしれません。

結局、遠回りしたほうが安全で確実にゴールできることもあるのです。

そんなときに思い出したいのが「急がば回れ」ということわざ。

今回は、その意味をわかりやすいたとえ話を交えて紹介しつつ、起源についても触れていきます!

たとえ話

昔々、とある村に住む旅人の太郎は、遠く離れた町に急ぎの用事がありました。

太郎が村を出発すると、道は二つに分かれていました。

  1. まっすぐ進めるけれど、古くて壊れかけの橋を渡る近道

  2. 少し遠回りになるが、しっかりした丈夫な橋を渡る安全な道

「時間がないし、近道の橋を渡ろう!」と太郎は思い、壊れかけの橋へ向かいました。

しかし、渡る途中で橋が崩れ、川に落ちてしまいました。

ずぶ濡れになったうえ、川を渡るのに時間がかかり、結局、予定より遅く町に到着してしまいました。

一方、もう一人の旅人の次郎は「急ぎたいけど、安全な道を行こう」と考え、遠回りの橋を渡りました。

その結果、着実に歩みを進め、太郎よりも先に町に到着できたのです。

まさに「急がば回れ」。

焦って近道を選ぶと、かえって時間がかかることもあるのです。

起源

このことわざの起源は、室町時代の連歌師れんがし宗長そうちょうんだ和歌にあるとされています。

「急がば回れ、近道すれば、遠回り」

当時、京都から江戸(今の東京)へ向かうには、琵琶湖を渡るルートがありました。

しかし、琵琶湖の波は荒れやすく、無理に渡ると遭難する危険がありました。

そのため、遠回りでも陸路を行ったほうが安全で確実だったのです。

この経験から、「急いでいるときほど、安全で確実な道を選ぶべきだ」という教訓が生まれました。

まとめ

「急がば回れ」とは、焦らず安全な道を選んだほうが、結果的に早く目的を達成できるという教えです。

現代でも、たとえばプログラミングを学ぶときに「基礎を飛ばしてすぐに難しいことをやろう」とすると、途中でつまずくことがあります。

一方、基礎をしっかり学んでから進めば、結果的にスムーズに習得できるのです。

何かを急いでいるときこそ、この言葉を思い出してみてくださいね!