
皆さん、何か新しいことを始めたときの気持ちを覚えていますか?
最初はワクワクしたり、不安になったりしながらも、一生懸命取り組んだはずです。
しかし、慣れてくると「最初の頃の緊張感」や「純粋な気持ち」を忘れてしまいがちです。
そんなときに思い出したいことわざが 「初心忘るべからず」 です。
今回は、このことわざの意味や起源、そして日常で役立つストーリーを交えてご紹介します!
ことわざの意味
「初心忘るべからず」とは、「物事を始めたときの気持ちを忘れてはいけない」 という意味のことわざです。
最初は一生懸命だったのに、慣れてくると油断したり、傲慢になったりしてしまうことがありますよね。
このことわざは、そんなときに 「初心を思い出しなさい」 と教えてくれます。
ことわざの起源
このことわざは、室町時代の能楽師・世阿弥 によって語られた言葉です。
世阿弥は「風姿花伝」という書物の中で、芸を極めるためには「初心を忘れてはいけない」と説きました。
彼は次のように述べています。
「初心忘るべからず」には三つの意味がある。
若いころの未熟な初心を忘れず、常に学ぶ姿勢を持つこと。
成長したときの新しい初心を大切にすること。
年を重ねても、その時々の初心を持ち続けること。
つまり、一度の「初心」ではなく、人生のどの段階でも 「今の初心」を大切にすること が大事なのです。
たとえ話
あるレストランに、長年厨房を仕切るベテランシェフの田中さんがいました。
彼は若い頃、料理人としての道を志し、毎日必死に技を磨いていました。
しかし、経験を積むにつれて、「俺の料理に間違いはない」と慢心し、新しいことを学ぶ意欲を失ってしまいます。
ある日、新人の見習いが作った料理を食べたお客さんが「とても美味しい!」と喜んでいました。
驚いた田中さんがその料理を試食すると、確かに新鮮な工夫があり、心のこもった味でした。
そのとき、彼は若いころの自分を思い出しました。
「そうだ……昔の俺も、必死に試行錯誤していたんだ。いつの間にか、初心を忘れていたな。」
田中さんは初心に帰り、新しい料理に挑戦することを決意しました。
そして、再び学び続ける楽しさを取り戻したのです。
まとめ
「初心忘るべからず」は、成長しても常に謙虚な気持ちを持ち、学び続けることの大切さを教えてくれる言葉です。
みなさんも、新しいことに挑戦したときの気持ちを思い出し、初心を大切にしながら進んでいきましょう!
あなたの「初心」は何ですか? 😊