041【村上水軍】海を駆けた戦国の海賊たち!波間に生きた誇り高き武士集団

戦国時代と聞くと、どうしても「山城」「合戦」「鉄砲隊」……

そんな陸の戦いを思い浮かべがち。

でも――

戦国にも、“海”があったんです!

そして、その海で天下をにらんでいたのが……

そう、今回の主役 村上水軍むらかみすいぐん」!

彼らは単なる“海賊”ではなく、れっきとした戦国武将。

芸予諸島えいよしょとうを拠点に、船を駆り、海を制し、時には大名をも動かす力を持っていました!

さあ、海の男たちの浪漫をのぞいてみましょう!

村上水軍ってどんな人たち?

村上水軍むらかみすいぐんは、一族を中心とした「三家」で構成されていました。

  • 能島(のしま)村上氏
  • 来島(くるしま)村上氏
  • 因島(いんのしま)村上氏

それぞれが瀬戸内海の島々に城を構え、互いに連携したり、時には独自の判断で動いたり。

つまり、“海の三国志”みたいな構図だったんです!

彼らは、海上交通の安全を守る「水先案内人」であり、時には「通行料(=関銭)」を取る、いわば“海の料金所”。

でも、敵対する者に対しては――

容赦なく襲撃!

その戦いぶりは、船同士が海上で組み合い、火矢が飛び交うド派手な海戦

村上水軍の名は、全国の武将たちにとって、頼もしくもあり、恐ろしくもある存在でした。

毛利元就の“海の盾”として大活躍!

戦国中期になると、村上水軍はあの毛利元就と手を組みます。

  • 厳島の戦い(1555年)では、水軍の機動力で大内軍を翻弄!
  • 四国方面への進出でも、村上の艦隊が大活躍!

とにかく「海があれば村上に任せろ!」というレベルで、毛利水軍の中核を担うようになりました。

とくに能島村上氏の村上武吉むらかみ たけよしは、伝説的な水軍大将!

波をも切り裂くような猛将ぶりで、“海の覇者”としてその名を轟かせました。

信長・秀吉の時代に突入…試される“海の誇り”

しかし――時代は変わっていきます。

織田信長や豊臣秀吉が勢力を広げてくると、中央集権が進み、「勝手に関銭取っちゃダメ」「海も国家が管理!」という動きに。

つまり、「自由な海」は終わりを告げようとしていたんです。

村上水軍はこれに反発し、特に村上武吉は徹底抗戦。

しかし、最終的には秀吉に降伏し、その後、水軍としての独立性は失われていくことになります。

おわりに

村上水軍むらかみすいぐんは、ただの“海の荒くれ者”ではありません。

誇りとルールを持ち、信頼と実力で動く武士たちだったのです。

戦国の“陸の物語”がドラマチックなら、“海の戦国”もまた、ロマンと波しぶきに満ちた世界。

彼らのように、自由を求め、時代に逆らいながらも海を愛し続けた生き様――

今でも多くの人を惹きつけてやみません。