
戦国時代と聞くと、どうしても「山城」「合戦」「鉄砲隊」……
そんな陸の戦いを思い浮かべがち。
でも――
戦国にも、“海”があったんです!
そして、その海で天下をにらんでいたのが……
そう、今回の主役 「村上水軍」!
彼らは単なる“海賊”ではなく、れっきとした戦国武将。
芸予諸島を拠点に、船を駆り、海を制し、時には大名をも動かす力を持っていました!
さあ、海の男たちの浪漫をのぞいてみましょう!
村上水軍ってどんな人たち?
村上水軍は、一族を中心とした「三家」で構成されていました。
- 能島(のしま)村上氏
- 来島(くるしま)村上氏
- 因島(いんのしま)村上氏
それぞれが瀬戸内海の島々に城を構え、互いに連携したり、時には独自の判断で動いたり。
つまり、“海の三国志”みたいな構図だったんです!
彼らは、海上交通の安全を守る「水先案内人」であり、時には「通行料(=関銭)」を取る、いわば“海の料金所”。
でも、敵対する者に対しては――
容赦なく襲撃!
その戦いぶりは、船同士が海上で組み合い、火矢が飛び交うド派手な海戦。
村上水軍の名は、全国の武将たちにとって、頼もしくもあり、恐ろしくもある存在でした。
毛利元就の“海の盾”として大活躍!
戦国中期になると、村上水軍はあの毛利元就と手を組みます。
- 厳島の戦い(1555年)では、水軍の機動力で大内軍を翻弄!
- 四国方面への進出でも、村上の艦隊が大活躍!
とにかく「海があれば村上に任せろ!」というレベルで、毛利水軍の中核を担うようになりました。
とくに能島村上氏の村上武吉は、伝説的な水軍大将!
波をも切り裂くような猛将ぶりで、“海の覇者”としてその名を轟かせました。
信長・秀吉の時代に突入…試される“海の誇り”
しかし――時代は変わっていきます。
織田信長や豊臣秀吉が勢力を広げてくると、中央集権が進み、「勝手に関銭取っちゃダメ」「海も国家が管理!」という動きに。
つまり、「自由な海」は終わりを告げようとしていたんです。
村上水軍はこれに反発し、特に村上武吉は徹底抗戦。
しかし、最終的には秀吉に降伏し、その後、水軍としての独立性は失われていくことになります。
おわりに
村上水軍は、ただの“海の荒くれ者”ではありません。
誇りとルールを持ち、信頼と実力で動く武士たちだったのです。
戦国の“陸の物語”がドラマチックなら、“海の戦国”もまた、ロマンと波しぶきに満ちた世界。
彼らのように、自由を求め、時代に逆らいながらも海を愛し続けた生き様――
今でも多くの人を惹きつけてやみません。