こんにちは、ことばの旅人ブログへようこそ!
生きていれば、周囲の意見に流されそうになったり、楽な道を選びたくなったりすることってありますよね。
でも――
「これだけは譲れない」
「信じた道を貫きたい」
そんな“心の芯”を持ち続けることって、とても大切で、そしてとても難しいことです。
今日ご紹介する四字熟語は、まさにそんな強さを表す言葉。
それが、
志操堅固(しそうけんご)
◆「志操堅固」の意味
この四字熟語は、
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志操(しそう):志や信念、精神的な主義・主張
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堅固(けんご):かたくて強い、簡単に壊れないこと
つまり、
「自分の信念をしっかりと守り、どんな状況でも揺るがない」
「誘惑や逆境に屈することなく、真っ直ぐな生き方を貫く」
という意味になります。
一言でいえば、“ブレない人”を形容する言葉です。
◆たとえ話:小さな町の本屋さん
ある地方の町に、小さな本屋さんがありました。
周りには次々と大型書店やネット通販が進出し、「もう本屋は古い」と言われるようになっても、その店主はこう言いました。
「本は“人と人”をつなぐ道具。うちは“売る”だけじゃなくて、読書の場を守るんだ」
子どもたちに本を無料で貸し出したり、地元作家の作品を紹介したり。
儲けにはならなくても、彼はずっと変わらぬ信念で、本と人をつなぎ続けました。
この姿こそが、まさに志操堅固なのです。
◆起源と背景
「志操堅固」は、儒教の教えを背景にした言葉とされています。
古代中国では、**仁義や忠義、志を守ることが“人としての本質”**とされていました。
時代や権力に流されず、自分の志を保ち続けることが、最も尊い生き方だとされたのです。
この思想は、日本でも武士道や教育観に影響を与え、
「志操堅固」は、明治以降の教育や道徳の中でも大切にされてきました。
◆現代での使い方
「志操堅固」は、特に人の生き様や精神的な強さを褒めたり評価したりするときに使われます。
たとえば:
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「どんな苦難にも屈しない志操堅固な人」
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「志操堅固な姿勢に心を打たれた」
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「目先の利益より信念を貫く。まさに志操堅固だ」
政治家、教育者、起業家、そして“自分の道”を信じるすべての人にふさわしい言葉です。
◆まとめ
**志操堅固(しそうけんご)**とは、
「自分の志や信念を決して曲げずに貫く強さ」
「時代や環境に流されず、本質を守る姿勢」
を意味する四字熟語です。
何を選び、何を捨てるか。
人生の選択に迷ったときこそ、自分の「志」に耳を傾けてみてください。
そして、もしあなたが“何かを貫き続けている人”なら、
その姿勢はもう、誰かにとっての「光」になっているかもしれません。
それではまた、次回のことば旅でお会いしましょう!📚🧭🔥